DMTea Ceremony Case

アヤワスカ茶が争われている最初の裁判

被告人質問 ー京都アヤワスカ茶会裁判ー

京都地裁では2021年11月10日に二名の弁護側証人尋問が行われ、午後には青井被告に対する被告人質問が行われた。

以下は、被告人質問における青井被告の発言の一部を抜粋して整理したもの。被告人が検察官に向かって長々と説諭するのは異例のことらしい。しかもサンスクリット仏教用語が出てくるのは、オウム真理教事件以来だとも言われる。

青井ふうの独特の語り口も残しているが、もうすこし加筆予定。(資料整理共同作業者募集中。)

心を病んだ人は酔いを求めざるをえません。酒以外はダメ、ゼッタイ。日本人は遺伝子が、酒を飲めない人が多い[*1]禁酒法時代のアメリカのようなものです。皆さん、想像してください。

マイスリーを大量に飲みすぎて大黒天魔王だとのたもうで病院に運ばれたり。自分は危険ドラッグ撲滅運動として活動を始めました。ハームリダクションです。治療が必要な人を牢屋に閉じ込めることは、あってはならない。更生だとか刑罰とは、もっとも遠い人たちです。

医療と宗教という選択肢がありますが、自分は宗教です。ペルーにあるアヤワスカという治療体系を参考にしましたが、仏教と類似性があります。

日本では神道や仏教があります。仏教というのはDMTを活性化する方法です。その使いこなし方として仏教が保存されてきました。

初公判でも申しましたが、初期仏教では、ボディサットバ、日本語では菩提薩埵、菩薩といいます。ボーディとは悟り、サットバとは求める者。自分が悟りを求める。大乗仏教では、さらに意味が変わり、他の人を助ける、ケアする、修行の道を指し示す。これが菩薩行、菩薩行の連鎖です。

(傍聴席を振り返って、前を向きなおして、両腕を挙げて)見てください。九割の人が(アヤワスカの)ユーザーです。皆さん、菩薩です。(裁判官、検察官は無関心に見えた。)

自分は四ヶ月留置されて修行にはとても良かったですが(傍聴席から失笑)、留置所では酒もタバコもダメ。ただ、毎朝、コーヒーが出ました。カフェインのような覚醒剤アナログを朝食に出すとは。(覚醒剤で逮捕されたような)カテコール酔いを徹底してインドール酔いに傾かせるには、朝のカフェインをなくして弁当の味を薄くしなければなりません。

留置されていると、アヤワスカと同じ酔いが得られる。これは茶禅一味というそうですが、仏教の呼吸法は、呼吸法はまあ密教ですが、それと(アヤワスカは)同じ味がする、同じ酔いが得られる。そういう意味です。

アカシアやミモザにはDMTという物質が含まれています。禅の呼吸法や何時間も座ったり、それと同じです。安全です。脳みそでは、あるいは肺なのか、まだわからないのですが、内因性DMTが作られています。植物の中にも同じ物質がある。

(検察官に向かって)誤解で起訴されました。推定無罪ではなく、逮捕即犯罪です。検察官には、起訴した以上は有罪にしなければいけないというプレッシャーがかかる。ブラック企業になっている。しかし、検察官個人を弾劾しないでください。第二、第三の人権侵害が生まれてしまわないよう、組織として解決してほしい。組織の問題として改善していってほしいと思います。

→次回の「結審」の記録
→「京都アヤワスカ茶会裁判 ー アマゾンの薬草が日本で宗教裁判に? ー

CE2022/01/11 JST 作成
CE2022/02/15 JST 最終更新
蛭川立